北パブコラム(第19回):「時効かもしれない?」と思ったら(弁護士 戸髙 広海)

 「今ならもう時効だろうから言うけど、あの時、父さんのギターを壊しちゃったのは僕なんだ。〇〇は悪くないんだ。」­­―――みなさんも、「時効」という言葉を枕詞に、今まで言えなかった真実を告白したことはありませんか。
このように、日常会話でも「時効」という言葉は使われますが、今回は、法律上もよく問題となる「消滅時効」についてご説明します。
 
 簡単に説明すると、一定の期間(時効期間)が経過すれば、お金の支払いを請求できなくなるなど権利自体が消滅してしまう制度です。
 
 時効期間は、通常、個人間では10年、会社や事業者が行う事業に関するものは5年となっています。たとえば、あなたがご友人に車を売った場合、10年過ぎると売却代金を請求できない可能性があります。業者に売った場合なら5年という具合です。
もっとも、時効期間にも例外があり、病院の診療代金は3年、未払いの給料や残業代は2年、飲食店のツケは1年など色々あります。120年以上前に出来た規定なので、その合理性に疑問が持たれ、法律の見直し作業が進められています。近い将来、多くの請求権が、原則として5年で時効となる旨規定されます。
 
 請求する側としては、時効期間内に、①裁判を起こす、あるいは、②払う側に支払義務を認めさせる、などの必要があります。逆に、請求される側からすれば「時効なので支払を拒否します。」と明確に拒まなければなりません。時効期間が経過していることに気づかずに一部でも支払ってしまったら、後から支払を拒んだり、既払金の返還を求めることはできない可能性があります。
 とはいえ、実際に請求ができないかどうか、払わなくても済むかどうか、は判断が難しいことが多いです。簡単に諦めずに、まずは弁護士にご相談ください。当事務所では、ご相談の予約を受け付けていますので、お気軽にご相談ください。

 

弁護士 戸髙 広海
 

2016年3月28日 4:30 PM  カテゴリー: コラム