刑事事件専門サイトを立ち上げました(弁護士 戸塚史也)
1 まだまだ改良途中ではあります
この度当事務所では,これまでの通常のホームページ(本サイト)とは別に,刑事事件専門のホームページを作成しました!(URL:https://keiji.kp-law.jp/)
ただ,細かい内容についてはまだまだ制作中です。これから,内容を充実させていきたいと思っています。
2 開設をした理由
刑事事件の捜査では,迅速・的確な初動捜査が重要です。捜査機関が,現場に残された証拠や目撃者からの証言をできるだけ早く確保することが大事であることは,理解しやすいと思います。刑事事件では,迅速さがとても重要です。
迅速さが重要であること,これは弁護をする側でも変わりありません。罪を犯してしまった方,身に覚えのない犯罪を疑われている方は,できるだけ早く弁護士に相談して,的確なアドバイスや弁護活動を依頼することが必要です。
当事務所では,弁護士への相談・依頼を考えている方が,より早く・簡単にそれを実現できるようにという思いから,刑事事件専門サイトを開設することとしました。
刑事弁護は,当事務所が開設以来柱としてきた分野の一つです。東京23区内で刑事裁判をひかえる方々(「被告人」と呼ばれます。)が収容される東京拘置所の最寄り駅(小菅駅)は,当事務所のある北千住駅からひと駅です。依頼者である被告人の方々に会って話し合うこと(「接見」)は,刑事弁護の最も大事な活動のひとつであり,当事務所の立地は,この点でとても強みとなっています。
3 当事務所の実績は?
刑事事件専門サイトでは,実績のページもまだ準備中となっています(本サイトの新着トピックスでは,随時事例報告がアップされています。URL:https://kp-law.jp/category/005/)。
少し気になったので,この機会に,私の把握し得る限りで,当事務所の現在の所属弁護士が担当した事件の直近5年間の無罪判決を簡単に調査してみました。少年事件の場合には,無罪ではなく「非行事実なし」という表現になります。
・住居侵入被告事件無罪判決(担当:桑原)
・強制性交等保護事件非行事実なし決定(担当:寺岡・國井)
・殺人被告事件無罪判決(担当:伊藤)
・強盗被告事件無罪判決(担当:柳原・國井)
・窃盗被告事件無罪判決(担当:押田)
・医薬品医療機器等法違反等被告事件無罪判決(担当:寺岡・徳永)
・殺人未遂被告事件無罪判決(担当:鈴木・髙橋(髙橋弁護士は現立川フォートレス法律事務所所属)
ここ5年で上記の7件が見つかりました。日本では,刑事裁判の有罪率が約99.8%(司法統計年報。「99.9‐刑事専門弁護士‐」という松本潤さん主演のドラマが以前TBSで放送されてましたね)です。平均して年に1件以上の無罪判決を獲得している事務所は,比較的珍しいのではないかと思います。
上記は現所員のものですが,当事務所のOBOGも,各地で活躍しています。
また,刑事裁判は,無罪を主張する事件ばかりでなく,むしろ多くは犯罪に関与してしまったこと自体は認めた上で,量刑(刑の重さ)について主張する事件です。
当事務所の所属弁護士は,当然ですがこのような量刑事件にも全力で取り組みます。
私の担当した例では,被害者が複数名おり,2000万円以上の被害額が出ていたオレオレ詐欺事件について,受け子のリクルーターとして依頼者が起訴された事件について,執行猶予付きの判決を獲得したことがあります(「受け子」というのは,被害者の自宅に行って現金等を受け取る役割の人間です)。オレオレ詐欺事件では,初めて罪を犯した場合でも実刑(執行猶予が付かず,刑務所に収容されて懲役刑となること)となることが一般的なので,比較的珍しい判決ではないかと思います。被害者の方々全員と示談をして許してもらったことはもちろん,逮捕初日から依頼を受けて弁護活動を行い,検察官の主張する犯情(犯行に至る経緯や果たした役割の重さ)を争ってこちらの主張が裁判所に受け入れられたことが大きかったと思います。
4 終わりに
さて,新しく立ち上げた刑事事件専門サイトですが,今後所員の創意工夫でより良いものにしていきたいと思っています。
このコラムをお読みになった方からも,是非,どのような形でもよいので,ご意見を頂けるとありがたいです。
(冒頭の写真は,全く関係ないですが,年初に登った竜ヶ岳山頂からの富士山の写真です。昨年から,新しく登山を始めました。年初には,まさかこんなコロナ情勢になるとは思っていませんでした…)
2020年11月26日 1:03 PM カテゴリー: コラム