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法曹養成―当事務所の取組み(弁護士 徳永裕文)

1 はじめに
 当事務所HPの事務所紹介欄には,事務所の理念の1つとして,「未来を担う法曹教育」を掲げています。  
 この法曹養成という活動は,当事務所最大の特色の1つです。当事務所ほどの規模での活動は,他の事務所ではなかなかできません。それは,当事務所が公設事務所であり,かつ,比較的人数が多いからこそです。
 私は,当事務所の中でも特にこのような活動に積極的に携わってきました。そこで今回は,法曹養成といっても私達が具体的にどんなことをしているのか,また,それを通じて私が感じたことをご紹介したいと思います。

2 法曹になるには  
 弁護士,検察官そして裁判官になるためには,ふつう,まず法科大学院を修了します。その上で,司法試験に合格し,その後司法修習という1年間の研修を修了して,晴れて法曹になることができます。最近は法科大学院を修了せず予備試験に合格して司法試験を受ける方も多いですが,そういう方でもまずは法科大学院に在籍しつつ在学中に予備試験合格を狙う方が多くいらっしゃいます。  
 私達は,このような法科大学院の学生や,司法修習生に向けて,刑事弁護を中心とした弁護活動の基本的な知識や技術を紹介し,またその魅力を伝え,後身の育成に役立てることができるような活動をしています。

3 当事務所の主な取組み
(1) 法科大学院生のエクスターンシップ  
 当事務所は,法科大学院生の「エクスターンシップ」を受けています。エクスターンシップとは,法科大学院から学生の派遣を受けて,その学生に2週間当事務所で弁護士の現場を体験していただくというプログラムのことです。
 このプログラムでは,たとえば(依頼者の方のご了解を得て)学生に打合せや接見に同席してもらい,実際の依頼者の方に接してもらいます。また,法律文書の起案にもチャレンジしてもらったり,弁護団会議さながらに一緒にケースを検討したりするなどして,実際の弁護士活動に近い体験をしていただきます。そしてそのケースの裁判傍聴もしてもらいます。さらに,刑事実務の基本的な講義を受講してもらったり,弁護士が実際に受ける研修と同じような実演型の刑事法廷技術研修を受講してもらったりします。残念ながら今年は新型コロナウイルスの影響で派遣中止が相次いでいますが,例年は,一橋大学,早稲田大学,慶應義塾大学,上智大学の各大学院から派遣される学生の方を受け入れています。ときには東京大学など他大学に在学する学生の方から自主的にご参加いただくこともあります。
 実は,当事務所在籍中の5人の弁護士は,法科大学院生時代に当事務所でエクスターンを受けた人物であり,私もその1人です。
(2) 司法修習生の選択型実務修習  
 司法修習には,選択型実務修習というものがあります。複数用意されたプログラムの中から,修習生がその興味に沿ったプログラムを選んで受講するものです。当事務所はこの選択型実務修習に独自のプログラムを提供しています。
 当事務所で用意しているプログラムの内容はエクスターンシップと似ていますが,司法修習生は法科大学院生ではなかなか見ることのできない部分も見ることができるので,より深いところまで体験してもらっています。
(3) 個人の活動  
 また,事務所単位だけではなく,個々の弁護士が独自に取り組んでいることもあります。たとえば,司法修習生が受ける弁護実務修習の指導担当弁護士を担った弁護士も複数います。さらに,法科大学院の授業のサポートをする弁護士もいます。私は昨年から早稲田大学法科大学院で開講されている「刑事クリニック」のアカデミックアドバイザーを務めています。

4 私が感じていること
 私自身は,これまで特にエクスターンシップの運営に携わってきており,また,早稲田の刑事クリニックも担当しているため,多くの法科大学院生に接してきました。  
 学生を指導することは決して楽ではありません。本来的業務のほかに時間を割き,とても労力がかかることです。  
 しかし,私はこれを苦だと思ったことはありません。なぜなら,純粋に楽しいと思うからです。そして,何より自分の知識と技術の向上につながります。  
 私は弁護士歴1ケタ年の若手弁護士ですが,それでも実務の『常識』に良くも悪くも染まってしまっています。しかし,学生から発されるアイデアは新鮮で,刺激になります。学生の素朴な疑問をきっかけに,実務ではなぜそうなっているのかを初めて考えさせられ,気づかされることもあります。
 そして,人に教えるためには,何より自分が理解している必要があります。そのために必死に勉強します。さらに,学生に教えている以上は,自分が言行不一致の恥ずかしい活動をすることはできません。  
 それはつまり,自分の弁護士としての知識や技術の向上,提供する弁護活動の質の向上に大きくつながっているということです。  
 私達の取り組みは,法曹の水準を向上させるためだけではなく,依頼者の皆様によりよい弁護活動を提供することにもつながっていると思っています。

2020年9月30日 9:40 AM  カテゴリー: コラム

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執行猶予判決を獲得しました

組織的な詐欺被告事件で執行猶予判決を獲得しました。(担当弁護士:伊藤荘二郎)

2020年9月24日 1:35 PM  カテゴリー: 事例報告

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執行猶予判決を獲得しました

組織的な詐欺被告事件で執行猶予判決を獲得しました。(担当弁護士:伊藤荘二郎)

2020年9月24日 4:35 AM  カテゴリー: 事例報告

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執行猶予判決を獲得しました

住居侵入、窃盗被告事件で執行猶予判決を獲得しました。(担当弁護士:舛田正)

2020年9月24日 4:33 AM  カテゴリー: 事例報告

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第73期司法修習生第二次採用募集要項及び個別説明会について

当事務所は、第73期司法修習生の第二次採用選考を行うことにいたしました。
?(なお、第74期司法修習予定者の方の採用選考に関しては、本年の司法試験合格発表日の前後頃にお知らせする予定です。)
以下、募集要項です。

【募集要項】
1 募集人数
  1?2名
2 選考方法   
  書類審査の上、書類審査を通過した方に面接審査を実施いたします。
3 応募方法   
  以下の応募書類を応募期間内に当事務所宛に郵送にてご提出下さい。  
  (応募書類は返却いたしませんので、ご了承下さい。)
[応募書類]
① 履歴書(市販のもので可。写真貼付のこと)
・現住所、導入修習中の住所、実務修習地、並びに、ご連絡先として、必ず連絡の取れるメールアドレス及び電話番号を明記してください。
・地方赴任を希望される方は、履歴書に「地方赴任希望」と明記してください。
・書類選考の合否等、今後のご案内はメールにて行います。そのため、メールアドレスは、お間違えのないようにご記載ください。ハイフン、アンダーバー、大文字、小文字等、間違えやすい文字、記号は特に注意してご記載ください。メールアドレスに誤記や判読不能文字があった場合、ご連絡できないまま手続を進めざるをえなくなることがありますので、ご承知おきください。
② 応募理由書(1500字程度。また、司法修習中に感じたこともご記載ください。)
③ 成績証明書(最終学歴のもの)
④ 司法試験成績通知書の写し(合格した年の短答・論文試験のもの)
⑤ (予備試験合格者の方)予備試験成績通知書の写し
⑥ 任意提出書類
・TOEICその他の語学能力を証明するもの、法律関連資格等、弁護士業務との関係で自己PRになるものがあれば、写しをご同封下さい。なお、任意提出書類に該当するか否かの問い合わせには応じられませんので、ご自身で判断して下さい。
4 応募期間   
  本日~2020年10月11日(日)(必着)
5 面接要領
(日程)2020年10月24日(土)
(場所)当事務所
・書類審査を通過した方に、上記の日程で面接を1回受けていただきます。面接を受けていただく方には、2020年10月19日(月)頃に、メールにて、面接の時間を通知いたします。
・面接の時間は当方で指定させていただきますが、遠隔地に住んでいる等の特段の理由により時間帯に制約のある方は、応募書類郵送時に書面にて申し出てください。可能な範囲で配慮いたします。
・新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、会場に密集することを防ぐために、面接をする一部の弁護士がZoomにて面接に参加いたしますことをご了承ください。

【個別説明会について】
当事務所の二次募集にご応募を検討されている方で,ご希望の方に向けて,個別説明会を実施いたします。  
個別説明会は,担当弁護士より,希望者の方に個別に当事務所の概要を説明したうえで,質問があればそれにお答えするものです。時間は概ね30分程度です。当事務所にお越しいただいて対面する方法か,もしくは Zoomによって実施いたします。  
ご希望の方は,kitapubinfo(at)kp-law.jp (※お手数ですが,送信の際は(at)の部分を@に置き換えてお送りください。)に,個別説明会に参加希望の旨をメールしてお知らせください。その際は,①お名前,②出身法科大学院(法科大学院に在籍したことがない方は出身大学),③連絡のつく電話番号,④連絡のつくメールアドレスをご記載ください。
メールをいただいた方には,後日,担当弁護士からご連絡を差し上げますので,その際に,双方の都合やご希望に従い,日程と方法(当事務所にお越しいただくか,Zoomか)を調整させていただきます。
なお,最終受付は9月30日(金)までとさせていただきます。  
当方で対応できる人員が限られていますため,ご希望者が多数の場合には,お断りせざるを得ない場合がございます。大変恐縮ですが,あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
また,同様の理由から,他の希望者の方と一緒に説明を受けていただくかもしれませんので,こちらもあらかじめご了承くださいますようお願いいたします。

【事務所概要】  
当事務所は、刑事対応型都市型公設事務所です。  
刑事弁護のプロフェッショナルとして、死刑求刑事件など重大な刑事事件の弁護を担うほか、地域に根ざした法律事務所として、区、地域包括支援センター、権利擁護センターなど行政との連携を深め、高齢者・障がい者などの社会的弱者の人権擁護活動にも積極的に取り組んでおります。加えて、過疎地における弁護士需要に応えるべく、当事務所で養成を受けた数多くの弁護士が、ひまわり基金法律事務所や法テラス各地方事務所に派遣されています。さらに、法曹養成に携わり、エクスターンシップ(一橋、慶應、早稲田、上智、青山学院)の受け入れを行っております。
上記の各分野に関心があり、市民のための弁護士として、どんな事件でも厭うことなく引き受ける意欲のある方を求めます。

〒120-0034  東京都足立区千住3-98-604 千住ミルディスⅡ番館
TEL03-5284-2101 FAX03-5284-2104
ホームページ;http://www.kp-law.jp/
弁護士法人北千住パブリック法律事務所
代表弁護士 押 田 朋 大

2020年9月13日 11:52 PM  カテゴリー: 採用情報

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【受付開始】刑事実務検討会(10月12日)のご案内

 当事務所では刑事弁護の実務に関するテーマを決めて,当事務所所属の弁護士による報告内容等をもとに,参加者全員でその理解を深める「刑事弁護実務検討会」を当事務所にて定期的に開催しています。

 今回は,当事務所の寺岡俊弁護士及び桑原慶弁護士を講師として,両弁護士が今年獲得した無罪(非行事実なし)事件の報告を行います。
 日本における年間の無罪判決の割合は約0.2%(平成30年司法統計・地裁の終局区分別人員より)とごくわずかです。また,少年事件は成人の刑事事件より件数が少ないこともあり,非行事実を争い,非行事実なしとされる事件は無罪判決の件数よりも更に少ないと考えられます。そのため,これらを獲得するために具体的にどのような活動をしたのかを聴く機会はあまりありません。
 これらの貴重な報告を基に,講師によるミニ講義や参加者の質疑応答も踏まえて,無罪(非行事実なし)を獲得するために必要な準備や活動について考えます。

 この検討会は,弁護士・司法修習生・法科大学院修了生・法科大学院生・法学部生等,刑事弁護に関心のある皆様の参加を歓迎しております。 参加を希望される方は,準備の都合上,事前のご連絡下さい。
 なお,今回の刑事弁護実務検討会は,Zoomを利用して行います。参加をご希望の方は,事前にURLをお送りいたします。

開催日時:2020年10月12日(月)18時30分~
テーマ:無罪(非行事実なし)事件の報告
講師:寺岡俊弁護士,桑原慶弁護士

参加お申し込み先メールアドレス kitapubinfo(at)kp-law.jp
※お手数ですが,送信の際は(at)の部分を@に置き換えてお送りください。

2020年9月9日 9:32 AM  カテゴリー: 研究会等のご案内

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