北パブコラム(第15回):裁判傍聴のすすめ(その2)

裁判傍聴のすすめ(その1)
1 事件簿を見よう

 裁判所にたどり着いたら、1階ロビーに置かれてある開廷表を見てみましょう。その日に開かれる裁判の一覧を見ることができます。開廷表には、「地裁民事」「地裁刑事」「高裁民事」「高裁刑事」のように、裁判が開かれる裁判所(東京地方裁判所と東京高等裁判所は同じ建物に入っています)と、事件の種類別にその日に開かれる裁判が記載されていて、何時からどの法廷でどんな事件の裁判があるのかが分かります。
 民事裁判は基本的には書面のやり取りが中心ですので、一般の方が傍聴して興味がわくのは刑事裁判だと思います。特に、地方裁判所における刑事裁判は、人定質問(人違い防止のために被告人の名前や住所等を尋ねる手続)から始まり、証拠となる書類の取り調べや証人尋問、被告人に対する質問などを行う証拠調べ手続き、さらに、事件についての検察官の意見を述べる論告・求刑、同じく弁護人の意見を述べる最終弁論、被告人の最終意見陳述まで一回の裁判で一度にやってしまうことも多いので、裁判手続を見て理解するには非常におすすめです。
 なお、有名事件になると、傍聴席の数に限りがある関係で、傍聴券の争奪戦になることもあります。先着順ではなく抽選ですので、決められた時間に並ぶことになります。どの事件が抽選の対象なのかは、裁判所のホームページで事前に公表されています。

2 裁判傍聴のすすめ

 近年の司法制度改革の中で、裁判員制度をはじめとする国民の司法参加の制度の導入が進められており、世間一般の方たちの司法に対する理解と信頼が深まることが期待されています。 裁判と聞くと馴染みのないものというイメージがあるかもしれません。
 しかし、一度裁判を傍聴してみると、決して無味乾燥で意味不明な手続ではないことが分かっていただけるはずです。 平日の日中しか裁判所は開いていないため、なかなか都合がつきにくいかもしれませんが、折をみて一度傍聴に行ってみてはいかがでしょうか。

 

弁護士 中嶋 翼

2015年12月28日 9:26 AM  カテゴリー: コラム