弁護士の仕事道具(弁護士 寺林智栄)

みなさん、こんにちは。

弁護士の寺林智栄(てらばやしともえ)と申します。

現在弁護士13年目です。

 

北千住パブリック法律事務所は、元々刑事事件専門の公設事務所として開設され、現在もその色合いを濃く残しております。弁護士コラムを見ても、硬派な刑事弁護人的な投稿が多いようです。

そんな中、私は、持ち事件の中で、離婚をはじめとする家事事件の割合が非常に多く、「北パブ家事班」を自称しております。

 

そんな私ですので(?)、今日は、刑事事件から離れて、弁護士の仕事道具、とりわけ私の仕事道具についてお話ししたいと思います。

 

当事務所の弁護士に限らず、弁護士の多くは常に多数の案件を抱えており、追われるように仕事をしております。

仕事を要領よくさばいていくためには、効率化できるところはできるだけ効率化し、すぐに対応できる簡単なものはなるべく早めに対処し、「ためない」ことが大切です。

 

では、そのために、どんな仕事道具が必要なのでしょうか?

 

みなさん頭に思い浮かべるのは、ノートパソコンではないでしょうか。

外出先でも仕事ができるようにするために、軽量のノートパソコンを常に持ち歩き、ちょっとした暇を見つければ、ぱちぱちキーをたたく。そんなイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

 

実際、当事務所の弁護士の多くは、常にノートパソコンを持ち歩き、暇があればそれを開いて仕事をしております。

 

私は、実は、パソコンは外出先での待ち時間が長いときしか持ち歩きません。

元々書面は腰を据えてじっくり書きたい方なので、外出先では落ち着かないのです。

外出先で書面仕事を難なくこなせる弁護士は、すごいなあと感じますが、自分はとてもまねできません。

 

その代わりといってはなんですが、私は、仕事道具として、スマホ・ガラケー・スマホに入っているスキャナアプリの3つを重視しています。

これらは、「たまりがちな雑事をためないようにするため」に必要不可欠なアイテムです。

 

多くの案件を抱えると、電話やメールでの連絡や問い合わせも多くなります。

外出先だから、事務所に帰ってからお返事しようと思うと、遅くなってしまうことも少なくありません。お返事をするのが遅れると、信用を落としてしまうかもしれません。また、お返事を返すのが、だんだん億劫になってきます。

ですので、外出先・移動中に、電話できるところにはしてしまう、メールの場合には返信してしまうことが重要になると考えています。

なので、私は、メールチェックがいつでもできるようにスマホを常に持ち歩き、仕事用の携帯電話を手元に置いているのです。

 

また、スキャナアプリは、複数の弁護士で1つの事件、特に刑事事件を担当しているときに役立ちます。

ひとりで被疑者被告人と接見した際にとったメモを、弁護人間で共有するときに、スキャナアプリがあれば、すぐにPDFのデータにすることができ、メールで送ることができます。

 

もちろん、接見をしながらパソコンで詳細なメモを取ることができればそれが一番いいのでしょうが、残念ながら私はそういう作業は苦手で、メモは手書き派です。

そして、手書きのメモをいちいちパソコンで打ち直す時間は、同じ作業を2度やることになるので、非常にもったいないものです。

 

時間がなくて打ち直しするのが遅くなると情報共有も遅れてしまいます。

ですから、できるだけ詳細なメモを接見時にリアルタイムで取って、それをアプリでスキャンし、メールで一緒に事件をやっている弁護士に送ってしまうのです。

 

私が北千住パブリック法律事務所に入所してから1年3か月が経ち、受け持つ案件もかなり多くなってきました。

先に書いたような道具を用いて自分なりに工夫をしていることによって、今のところ、たまりがちな連絡報告をためないで済んでいます。

おかげで事務所で来客がないときには、腰を据えて書面を書く仕事に多くの時間を割くことができているように思います。

 

今後も持ち事件数は増えていくでしょうから、今お話ししたような効率化は、ますます大切になってくることでしょう。

そのために使い勝手の良い仕事道具があるのであれば、この先も、柔軟に取り入れていきたいと思っています。

2020年2月28日 3:56 PM  カテゴリー: コラム

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