北パブコラム(第13回):「おいしい話」の「裏」

うまい話には必ず裏があります。このような被害の中には、犯罪の片棒を担がされたりするものもあります。巻き込まれると、犯罪だと知らなくても、逮捕されたり、場合によっては処罰されたりすることもあります。こうした被害の代表的なものをいくつかご紹介します。
1.「出し子」、「受け子」
犯罪として処罰される「おいしいバイト」の代表例が、「出し子」や「受け子」と呼ばれる者です。これは、いわゆる「オレオレ詐欺」の被害者が振込んだお金をATMにおろしに行ったり、あるいは、被害者と待ち合わせをして取りに行ったりする人たちです。お金をおろしてくるだけとか、荷物を預かるだけのバイトだなどといわれますが,、欺の実行犯として実刑になることも少なくありません。
2. 運び屋
同じような犯罪でより重いのが、覚せい剤などの運び屋です。海外旅行の費用は負担するから友達に土産を持っていってほしいなどといって覚せい剤を運ばされたりします。覚せい剤の密輸は、日本でも最高が無期懲役、国によっては死刑のところもあり、非常に重い犯罪です。
3. 携帯電話・通帳の転売
他人の携帯電話や銀行の預金口座は、犯罪組織にとって捜査の手から逃れるための重要な道具です。携帯電話や預金通帳の転売は、それ自体犯罪として処罰されますが、転売する目的で携帯電話を契約したり、口座を開設したりすると詐欺罪としてより重い罪で処罰されることもあります。
4. 会社の乗っ取り
事業が苦しくなった会社に、会社への出資や融資、あるいはその助言などで会社を建て直すのをお手伝いするなどといって、会社の代表印や銀行印、手形などを騙し取り、それを使って社債詐欺や取り込み詐欺などの犯罪行為をします。代表者が知らなくても、嫌疑を晴らすことができなければ、逮捕・勾留されることもありますし、民事上は取締役としての責任を背負うこともあります。
 

弁護士 木本 茂樹

2015年8月6日 5:05 PM  カテゴリー: コラム